２００５．７．７
『ピアス・レコード』

このピアスは実際に私が愛用していたピアスを基に考えた話。
ARIAそのものというより、旅行客の側の話、完全にサイドストーリーって感じです
絵の女の子はまるきり『どれみ』のももちゃんのようですが、実は色を塗るまでは
全然別の、オリジナルの灯里ちゃんの友達の女性という設定でした
しかし色を塗るとこの色しか何か似合わなくて、完成したらあら、この子は…って感じで
苦しい面もあるけど、一応はももちゃんではない別人なんです(苦笑)
まあ、この際どっちなのか読み手にお任せしますか(笑)

私の右耳にはピアスがひとつ
よくみるとこれ、小さなレコード盤なのだ
先日、遠い街にいる友達から贈られてきたもので
その時このピアスには彼女の住む街の風景が記録されていた
実はこれ、映像だけじゃない、音やその場の雰囲気すら“record：記録”する事が出来る素敵なピアス。
彼女の手紙にはこうあった
“ネオ・ヴェネツィアの初夏をお届けします”

再生するには心で想うだけでいい
そっと目を閉じれば見えてくる
ネオ・ヴェネツィアの綺麗なガーデニングされた町並みや海と空の青
、空を駆るエアバイクの記録はまるで自分に翼が生えたような感覚にとらわれる

船歌（カンツォーネ）が聴こえてきた時はその美声に心奪われた
そうか、これが彼女の話していたウンディーネの中でも名歌手っていう娘かぁ・・・
そう、あの街の観光業である“ウンディーネ”と呼ばれる仕事をしている彼女だからこそ
ここまで鮮明に街の風景を記録できたんだろうな

このピアスは見た目の割りに高性能で容量も大きい
これなら、まだまだたくさんの物事を記録できる
手紙の終わりにはこう記してあった
“ぜひ、このピアスを貴女の旅のお供にしてあげてくださいね。一度しか無い素敵な想い出を
いつまでも大切にとっておける魔法の宝箱です！きっと気に入ると思います。”

あれからこのピアスは私の常備品となった
本当、気に入っちゃったよ。ありがとね
今度そっちに遊びに行く時はたくさんの風景をもって遊びに行くよ
だから楽しみに待っててね、灯里ちゃん。