■『モモとカービィ』第3話

■和解
カービィはたった1人で立ち向かってくるとばかり思っていた敵たちは
様々なコピー能力を持つ敵に変化する謎の味方 ヘルパー:モモの存在もあり
大苦戦を強いられ、次々とボスは倒されていく。

そして最後のスターロッドを持つデデデ、その本人と直接対峙する。

『ロッドを通してわかってるの!ナイトメアのことも、あなたの本当の目的も!
だから、ロッドを返して! 私たちなら何とかできるかもしれないの!!』
必死のモモの説得も
『なぁにを! 我が家来の姿に化けてカービィとともに敵対する曲者め!!
第一、ナイトメアを知っていることは驚きだが、あの謎の暗黒にお前らが敵うものか!
こうして奴の狙いを封じる以外、道はないのだ!!!』
と、聞き入れる様子もなく巨大なハンマーを取り出し、襲い掛かってきた。

『あ〜ん、もう。本当にわからずやなんだから〜』
ハンマー攻撃にあちこち瓦礫が飛び交う 逃げ惑うモモ
ちらっとカービィに目をやると、デデデの大ジャンプ攻撃をさけつつ、仕方ないね と
いった具合に困り顔で手を横に上げ 顔?をフルフルさせる。
『まずはおとなしくなってもらうしか!!!』
モモもカービィも攻撃態勢に入った。

カービィのコピー・ビームと、モモの現在の姿:ポピーJr・ボムの能力は相性がよく
モモが次々と放り投げる爆弾に、カービィがビームで上手いタイミングで誘爆させる。
デデデがフン、と軽く避けたところに本命の爆弾があり、気付いたときには爆発がおこる。
反撃の隙や余裕すら与えない連携プレーにデデデも翻弄される。
デデデの猛攻ぶりも凄まじかったが、やはり勝利はカービィたちに訪れた。

ただの食っちゃ寝ヤローじゃない…前以上にカービィは強くなっている
そしてモモという味方、こいつとカービィのコンビならば、もしかしたら…

『さ、起きれる? まずは一緒にランチにしましょーね!』
モモの声に驚き目を覚ますデデデ。
さっきまで争っていた仲だというのに、そんなの無かったかのようにレジャーシートが。
そしてカービィはいそいそとランチバスケットを広げている。

『別に邪魔しに来たわけじゃないのよ、悪夢をどうにかしたいって気持ちは同じ、
でもまずは、お腹すいたしご飯を食べなきゃ!腹が減っては仲直り難しのごとく!』

『まさか…今まで倒してきた家来にもこのように?』
『もちのろんろん、一緒にご飯食べたわ。 あ、でもメタナイトって人だけは何も言わずどっか行ったわ』
『・・・。フム・・・、さっきはすまなかった。お前たちの話を聞こう、モモとやら』


■そして取り戻したもの
『では…自分の名と姿、夢が存在に関わっていること。それ以外の記憶を失っているのか。
精神だけの存在で生き延びて…そこにこの夢の泉のスターロッド…
これに導かれ、力を使えるのはそういうことか』

デデデが納得したようにモモの説明を繰り返した。

『そう、私が本当の姿を取り戻した上で、カービィと一緒にスターロッドの力を使えば、
闇の力も追い払えるくらいパワーが出せると思うんだけど』
うんうん、とカービィもうなずく。

『では、ロッドを元に戻せば、本来のロッドの力によりモモは姿を取り戻す。
と、同時にナイトメアに対抗できる力が得られるんだな?
しかし、ロッドが元に戻れば、夢の泉もまた活動を始める、そうすれば、やつはすぐに』

『だ〜いじょうぶ! 夢は絶対に守ってみせるから!私はモモだもの!出来るわ!』

この自信はどこから来るのか、しかしこれなら任せられる。 そう予感した。

『では、受け取れ、最後のスターロッドの分身だ。』
『わっ!ありがとう!!!』
そう言った瞬間、ロッドとモモが光に包まれ…

『ぃやったーい!!大成功だわ!! 私はミンキー・モモ。何千年ぶりなんだろう、この姿!!!』

光が消え行く前から元気のいい少女の声。
カービィは嬉しそうにポヨポヨと弾んでいる。
なんと、モモとはこんなちいさな少女だったのか、デデデは驚きとともに
最近若い女の子と話したことなんて無いから、なんか緊張してきたぞぃ…
と、若干ペースを崩された気分になった。
(続く)


注)モモのデザインは、私のパラレルワールドが舞台ということで、おジャ魔女同様にデザインも私が勝手に変えています。
本来のミンキーモモのファンは何をするんだ!と想われるかもしれませんが、あくまで私個人のサイト内のお話ですのでご容赦を。






inserted by FC2 system